長野県中野市で栽培、加工される「おひな柿」は市田柿と同種の柿を用いた干し柿です。中野市は「土びな」と呼ばれる素朴な郷土人形が江戸時代からあり、素朴な可愛らしさを名称の由来とした干し柿です。初冬には千曲川の支流、夜間瀬川の霧が発生する中野市の北部は古くからの干し柿産地です。明治時代に設立した尋常小学校の校歌にも地域の特産品として干し柿が謳われ、「天領（幕府直轄領）」であった中野市は、名産の干し柿を幕府へ奉納していたとのことです。
現在はぶどう、もも、りんごが果実栽培の中心ですが干し柿も育成が続けられ、従来の平核無柿から市田柿種の導入を進めてきました。地理的表示(GI)保護制度により「市田柿」の呼称が上伊那・飯田地区に限定されたことから、中野市では原点に立ち返り地元郷土人形の名称を用いた「おひな柿®」を干し柿の呼称とし、改めてブランド化を進めて参ります。

生産地　長野県中野市

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